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 大分川水系で採取されたメダカが雑種ではないかと気になり、遺伝子分析をしたら、最悪の結果が出た。

 本来は伊勢湾や三河湾の周辺にのみに生息するメダカで、大分川に分布するはずがない東日本型の「B―Ⅱ」というタイプのメダカであることがわかった。

 しかも「B―Ⅱ」のDNAの塩基との一致率は100%で、九州のメダカとの雑種ですらない可能性もある。このタイプの遺伝子のメダカは、2023年に岡山平野の水路でも見つけたことがあり、出合うのは2度目だ。

 伊勢湾、三河湾周辺は観賞用メダカの生産が盛んだ。ここから多くのメダカが全国に販売される。今回のメダカも、そうした観賞用メダカが大分川に流出し、繁殖したものとみられる。今後、在来メダカと交雑を繰り返し、大分川に本来分布するメダカは絶滅してしまうのか。

写真・図版
遺伝子分析で、東海地方のメダカと判明した、大分川水系で採取されたメダカ=2024年9月13日

大分川のメダカが「特別」な理由

 どうにかして「大分川メダカ…

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